突き抜けた芸人根性というものには、ただただ敬服するしかない。
お客の笑顔のため、
人知れず、
そしてひたすらストイックに磨き上げられてきた技というものには、どうしようもない。
畏れ入るだけ。
これまで、特別に興味をもったことは無かったし、
そんなわけでご他聞にもれずスキャンダラスな一面ばかりを耳に挟んでいただけの、たかだかそんな闇生ではある。
どころか、熱狂的なファンのまえで、ときに茶化しまでしたくらいで。
「ジャイケル・マクソン」
ぬ〜るいアンチ派といっていい。
ジャクソン5の頃のにはいいのが多いな。
せいぜいがそんな感想だ。
だから成人してからの彼の歌に、惹かれることはなかった。
けれど、この度のことであらためてその仕事ぶりの動画をあたってみると、そこにあるのはスターでもアーティストでもなくて、本来あるべきいち芸人(エンターテイナー)としての一途な姿。
特にDANGEROUS TOURでのライヴ・パフォーマンス。
不覚にも見惚れたね。
あれ、口パクなのか。
たとえそうだとしても、呼吸のコントロールを考え合わせると、相当心臓にきてるだろうと。
なんかしらんが遊民社時代の野田秀樹を連想した。
特に後期のパフォーマンスは、音楽としてそれを解釈しようとするから、脳をこわばらせて迷子になるのだとわかる。
おそらくはシルクドソレイユや、
アミューズメントパークの魔法を信じようとする、そんな童心が不可欠なのだ。
このさき、時間という名の研磨機がそぎ落としていくのは、彼のスキャンダルの方か、あるいは歌を含めたこれらの芸か。
なんであれ、
間違いなくエンターテイメントの歴史に残る人でしょう。
して、
よくも悪くも作品よりもパーソナリティーが商品になってしまう時代の最大の被害者であり、申し子だった。
本質は孤高の芸人。
マドンナが示した称賛は、それへの共感がゆえ、と読むことにする。
☾☀闇生☆☽
暑いね。
再読の日々。
コーマック・マッカーシーの『ザ・ロード』を読了。
やっぱいいわ。
感想はかつてここに書いたから省くぜい。
んで、いまは、
ラッタウット・ラープチャルーンサップの短編集『観光』。
さっそく一章目「ガイジン」にしびれる。
にしても、なかなかこの作家名は覚えられないよ。
きっときっと、それは年齢のせいではないと、そういうことするのだよ。