壁の言の葉

unlucky hero your key


 不肖、闇生。
 不覚にも、不覚をとってしまったよ。
「蒼いよなあ」
 などと、つぶやきつつ読み進めていた大人気少年漫画。
 あまりに有名すぎて、
 でもって自分の年齢を考えあわせると、いまさらそれを読んでることなどカミングアウトできないような。
 そんな漫画を、休日にかまけて読んでいた。
 で、そこに繰り広げらる直球の想いに照れたり、
 苦笑したりして、
「ベタだよなあ」
 この不甲斐ないおっさんの身としては、どうしてもそんなスタンスで対峙してしまうのだが。
 だもんで、ハマっているわけでもなく。
 ばかりか、ときにツッコミつつやっつけているくらいで。
 けれど、忘れた頃にうっかり、がぁっつしやられちまうのだな。
 そこにありありと描かれたケツの蒼さにさ。
 それは、冴えない脇役。
 自他共に認める役立たずなのだが、捨て身でチームの役に立とうというくだり。
 それを信じてくれている人の存在を心の杖にね。


 うん、


 蒼いっしょ。
 けれど、やられちまうのだ。あたしなんかの胸は。
 そんなのにやられちまうためにあるようなものだから。
 構造が根っからよーちなもんでよ。
 ああああ、もおっ。
 ぐしゃぐしゃに泣かされたぞ。

 
 チョウジよ。










 ☾☀闇生☆☽


 続きを求めてブックオフに走ったよ。




 違う作品の脇役だが、
 心の折れたノヴのその後も、気になったままだ。
 世が世だからこそ、フォア・ザ・チームの捨て身が、やけに沁みるのだな。