壁の言の葉

unlucky hero your key


 元記事にも付記しておきましたが。
 昨年末、クリスマスに銀行の両替機でお釣りを取り忘れてしまった件。
 一万円で百円玉の包装硬貨一本(五千円)をつくったときのこと。
 昨日、りそなからお手紙を頂きまして。
 カードを使っての両替機の使用は、利用者が記録されてあるのだそうです。
 暗証番号の入力を求められないので、カードの挿入は個人を特定するためのものではないと、そう決め込んでおったのですが。


 ましてや、忘れられた紙幣を銀行スタッフが回収したとは限らないわけで。
 あたしの次の利用者が、お札をポケットに入れて、そのうえで当人は機械を利用しないこともあるだろうし。
 すれば五千円は闇の中へ。
 たとえそれらが防犯カメラに残されていたとしても、そこは五千円ですから。
 手配するような額ではないでしょうし。

 
 ね。


 あのあと再三にわたって銀行は、あたしの自宅に電話をくれていたのだそうだ。
 かたじけなし。
 されど、無休の年末年始。
 なおかつ、むこうからは決してかかることのない固定電話だ。
 ま、そんな人望だ。
 鳴ったのに気が付いたとしても、そっとしといてくれとふて腐れて、無視している。
 放置して、ざまーかんかんと。


 面目なし。


 んで、
 困り果てて、銀行さんはわざわざお手紙をくれたのであーる。
 このあほチンのために。
 それも手書きで。
 そりゃあもう丁寧な文面でさ。
 ありがたし。
 手書きに、ことのほか、ありがたし。
 早速今日、連絡をいれると、口座に入れておいたとのこと。
 

 一件落着。


 一度はきれいさっぱり忘れた五千円だから、なんか棚ボタ気分であるよ。
 これはあれだな、
 お年玉だな。
 
  


 ☾☀闇生☆☽