壁の言の葉

unlucky hero your key


 あのね、
 ほんと自分の不徳以外のなにものでもないのだけれど。
 それでもって人望の赤点の証明なんだけれど。
 恥を露出かませばね、
 メールの返信率がね、二割を切ったのだ。もう、ずっと以前からなんだけど。
 百パーセント返信をくれる方も、返信のみで。
 業務関係ですら、返信がないことが少なくなく。
 

 ははん。


 俺、いらねーな。
 客観的にそう自分を見限った。
 んで、
 ためしに半年、自発的なメールをやめてみたのだ。
 するとどうだい。
 ものの見事に着信がない。
 プロバイダーと、
 アマゾンと、
 ぴあと、
 ブログ管理社からの広告のみだった。
 コントか。


 呵呵大笑。


 しつつ、いままでの自分のお荷物さ加減に、凹むわ。さすがに。
 付き合ってくれた方々の優しさに、申訳が立たないし。
 だからって申し訳をたてようとすれば、それはそれでウザいわけで。
 このままメールをこらえていれば、必ずフェイドアウトできる。
 幸い、だれもこのブログを知らんのだし、という次第。
 で、うっかり酔ったついでにメールしたりせんように、アドレスを削除したの。
 にしてもだ、
 この歳でやりなおすのか。
 やりなおせんのか。


 消化試合


 年齢的につい、そんな言葉が頭をよぎってしまう。
 合理的に考えれば、帳尻あわんだろうと。いまからたとえ何があっても、もう。
 でね、僭越ながら中田ヒデを思い出したのだ。
 あの日本代表として、そして現役として最後となったワールドカップの試合。
 あのチームのことを。
 大差をつけられて、ああもう負けだね、とそう大方の観客に見限られて。
 非情にもチャンネルをかえられて。
 そのうえ、通ぶった人たちからは、大会前から「勝てるわけないんだから」と熱狂に水を差され。
 ニヒリズムにさらされて。
 んなこた世界をみてきた中田自身が肌で感じているはずで。
 けれど、
 んなこたない、と自己暗示をかけてでも。
 ホイッスルが鳴るまでは、走り続けねばならんわけで。
 それが敵へのマナーであるのだし、その姿勢を見せるのがなにより、与えられた使命なのだと。
 ニヒリズムこそが敵なのだと。
 そう自他を鼓舞するわけで。それには、
「まあ、よくやったほうだよ」
 だなんて言葉が頭にあったのでは、走り続けることすらできず。
 その「負けてもまずまず」という考えもまた、けったいな敵で。
 あの大差がついていくなか、走り続ける気持ち。


 にくらべれば、
 不肖闇生の孤立なんざ、屁の粒子のようなものだ。
 笑っとけっつの。


 ついでに書くが、
 引退後の中田って、まだ自分探し中なんですか?
 自分探しなんて言葉は、死語になりかけていた。
 それをなんでまた今頃。しかも中田ほどの人物が、と思っている。
 その生い立ちに、アイデンティティーに、そうせねばならない秘密があるとかなんとか言われてましたが、それは知りません。
 けれど、世界をまたにかけてあんな慈善イベントができるのもまた『サッカーのヒデ』という社会的に認知された『自分』あってこそ。
 『私』と『公』の接点。
 自分のありかはそこだ。
 『自助』という考えがあるそうな。
 他人を助けるには、まず自分が立たないと。自分を救わなければ、他人を救えないと。
 泳げないひとが、おぼれている人を救助に向かっても、ということなのでしょう。
 

 See How The World Goes Round.
 You've Got To Help Yourself.
 See How The World Goes Round.
 Then You'll Help Someone Else.

 
 YMO『以心心』より


 『私』と『公』の接点。
 あたしの場合は、はばかりながらエロDVD屋である。
 その現実からは、目をそむけんようにしないと。
 んで、とりあえずのところは、走り続けようかと、思うのだ。
 正直、かっこ悪いけど。
 ホイッスルが鳴るまではね。






 ☾☀闇生☆☽


 六月二十八日、追記。