壁の言の葉

unlucky hero your key

音。

 明け方、屋根を打つ雨の音で目覚める。

 
「丸く死ぬ」


 夢の置き土産なのか、そんな言葉があたまに残っていた。
 その昔、好きな音を問われて「トタンの屋根におちる雨」と答えたのは細野晴臣
 俺はといえば、
 体育館のまんなかでぽつん、大の字になって聞く雨。
 粛々とした喝采のようで。
 でむ、
 でむ、
 そんなときはきっと、
 まだ喋ったことのない同級生が、思い出したようにバスケットボールをドリブルするのだ。




 叫びつづけるならば、
 それは、ごく稀にだが、返される。
 けれど、向こうから訪れることは決してない。
 こだまとはそういうものだ。






 さてと、







 ☾☀闇生☆☽


 それもまた、愛。