『大江戸展』江戸東京博物館。

 『大江戸展』江戸東京博物館
 両国にて。

www.edo-tokyo-museum.or.jp


 いやなに、何も予備知識なく期待もせずに行ったもんだから余計に驚いた。
 すごかったねえ。
 先に言っとく。
 おすすめっ。
 行くべきです!


 あたしが行ったのがこの展示の初日。4月1日。
 それを記念して観覧料が無料でござった。
 かたじけなし。
 しらずに訪れた人も少なくなかったらしく、チケット売り場にならびかけて、売り子さんに説明されるまで知らなかったのだろうお人をほかにも見かけた。
 しかも特集展示『浮世絵ベストコレクション 写楽の眼 恋する歌麿』も無料と。


 全体には、
 展示スペースが巨大!
 広大!
 内容が江戸~東京の衣・食・住・遊などなど多岐にわたって豊富!
 模型などの立体再現ものや、実際に手に触れたり体験できるものが沢山!
 たぶん専門的!
 まじめにじっくり観ていけばくたびれてしまうほどで、これを宣伝がてらとはいえ一日限定で、しかも日曜日に無料公開してしまう肚の太さにまず感心した。


 入場にはなが~いエスカレータを6階まであがることになる。
 するとまず正面にどーんと出むかえるのが、1/1スケールで再現された日本橋だ。
 再現範囲は実際の半分までだが、それでも迫力ありますよ。
 ちゃんと木製だし。
 圧倒されて気をひかれたせいで音声ガイドの貸し出しも、ガイドさんの呼び込みも、うっかりスルーしてしまった次第。
 つられるように渡りかけた橋上からはこれまた1/1スケールで再現された歌舞伎小屋・中村座が見下ろせる。
 このツカミだけで充分でしょ。
 企画者のマジ度を量るには。


 橋を渡りきったところにはその日本橋界隈を縮小再現した模型が展示されてあるのだが、これがまた細かい。
 よく作られている。
 双眼鏡が備えつけられていて、360°好きな角度から細かいところまで観察できるという趣向。
 行き交う人々の装束や身分、職業もよく考えられていて、彼らの会話ややりとりが聞えてくるよう。
 企画全体としてこういった復元模型やジオラマのデキが実によく、数も多い。
 そして、あたしがスルーしてしまったガイドさんたち。
 彼ら快活なおじさんおばさんたちの丁寧な説明と受け答えが、そばで聞いていて気持ちがよかった。
 わかりやすいし。
 いっしょに驚いてくれるし。
 だもんでちょっと後悔したよ。
 お世話になっときゃよかったと。


 体験コーナーもたくさんある。
 火消がかつぐまといを実際に持ってみることができたり。
 当時の行灯の明るさを体感できるスペースだとか。
 大名たちの移動手段である籠。これにも入ってみることができた。


 先日のすみだ北斎美術館の感想で謎であった北斎の自宅の全体。これも再現されていた。
 北斎美術館は1/1だが、こちらは1/5。
 小さいぶんだけ全体がわかるように再現されている。
 どちらも北斎の弟子が書き残した絵をもとにしているのだが、解釈の違いもあってたのしい。
 まず自宅ではなく『画室』という解説である。
 アトリエ。
 なるほどそれならば生活道具が部屋の中にないことが理解できる。
 そして、別ブースにある当時の江戸の長屋の1/1再現と照らし合わせて想像すれば、より、彼らの生活をしのぶことができる趣向となっていた。
 落語好きなら、八つぁん熊さんの生活を想像する援けにもなるだろう。


 博物館が扱っている時代は、江戸時代だけではない。
 幕末をテーマにしたコーナーもあれば、昭和初期、戦中、戦後、それから団地の再現などのコーナーもあった。
 団地マニアにもたまらんですな。


 個人的には、江戸の街の上水道についてのブースが興味深かった。
 時代劇や落語のなかに描かれる江戸の庶民の生活の飲料水に関しては、圧倒的に井戸によるものが多い。
 井戸が物語の重要な設定となっている話は少なくない。
 怪談なら番町皿屋敷や、落語ならつるつるや井戸の茶碗などなど。
 しかし実際は地下に埋設された木製の管をつかった浄水設備が整っていたという。
 その再現模型も展示されていた。
 これにはびっくりでした。


 ともかく、百聞は一見に如かず。
 5月13日まで。
 NHKとのタイアップで、4月末ごろから特集シリーズ番組が3回にわたって放映される予定。
 そのまえに行くべきでしょう。
 大人から子供まで、みんな楽しめると思いますよ。


www.edo-tokyo-museum.or.jp


 一般600円也。


 ☾☀闇生★☽