音。

 この時間、やはりアパートのどこかで作曲をしている人がいるな。
 決して騒音とは思わない。
 気づいてタイピングを止めて耳を澄ます。
 そうして辛うじて聞こえる程度だし、使われているシンセかなにかの音色はやさしく、ハープかピアノのようでアンビエントな風情である。


 単身のおっさんばかりが棲むボロアパートである。
 ささやかな孤独のたしなみが、豊かに匂ってくるよ。



 ☾☀闇生★☽