『振り子とチーズケーキ』感想。

 小林賢太郎演劇作品『振り子とチーズケーキ』DVDにて

 出演 竹井亮介小林賢太郎




 主人公は平凡な図書館員。
 勤務先とコンビニと自宅を結んだトライアングルのなかだけで完結しかけている半生。ありふれたひとりもんの野郎にありがちな自堕落な日々を、惰性で送っている。


 そんな彼がある日、女性のものと思われる日記帳を拾う。
 落とし主へ返してやろうと、その手掛かりを求めて日記を読み始める。
 内容は、世界中を股にかける旅日記であった。
 主人公は、自分のなかに住むもう一人の自分と問答しながら落とし主を推理していくのだが……。


 2013年12月21日 東京グローブ座での収録、とある。











 小林賢太郎らしさともいえるドラえもん的シュールさは健在。
 シンプルで、無機質で、象徴性に富んでいて。
 今回は『夢をかなえるゾウ』的な自己啓発系のノリが強かった。


 ネガティヴとポジティヴ。
 理想(空想)と現実。
 向上心と劣等感。


 とどまりつづければ、自分という振り子は動かない。
 動けば振り子は両者の間を行き来する。
 強く求めれば強く引き戻され、ポテンシャルも高まっていく。


 舞台には登場しなかった日記を書いた女性の孤独を想像させられた。
 おなじように日記調でつづられるNODAMAPの半ノンフィクション演劇『Right Eye』を連想す。





 ☾☀闇生★☽