『夢 Dreams』に取り掛かるころの黒澤明に、『族長の秋』の映画化を原作者ガルシア・マルケス自らが持ちかけていたなんて話は、ちょっと驚きですな。
黒澤組の名スクリプター野上照代の著書『蜥蜴の尻っぽ』(文芸春秋)で明かされてました。
脚本チームとして黒澤の盟友小國がかんでいたというのだから、実現したらどうなっていたのでしょう。
肉薄をやめ、ニンゲンを俯瞰して引いてみるようなあの頃の黒澤の作風が、箱庭(マコンド)の生物たちの栄枯盛衰を重層的に構築して慈しむマルケスの世界観、ユーモアをどう料理したのか。
結構有名な話なんですかね。
☾☀闇生★☽