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覚書。12/23

 夜勤。
 例の事故後はじめて当の後輩に会うことになる。
 むろん現場でのこと。
 休みたいだろうが、働かなくては食っていけない。
 辛かろう。
 けど、部屋でじっとしているよりは仕事をしていたほうが幾分気はまぎれるのではないだろうか。


 朝いちで顔を合わすと、もうその疲れが顔に出ていた。
 あまり寝ていないのだろう。
「顔に出てるぞ」
「すいません」
 血の気の無い青い笑顔で挨拶してくれた。
 メールの返事をしなくてすいませんとあらためて頭を下げられる。
「それどころじゃなかったでしょうに」
 おそらくは近しい先輩某が執拗に執拗にもう十分すぎるほど傷をほじくりかえして事故の件について問い質しているはずである。
 なので、それに関してはこちらからは触れないでおこうと決めていた。


 その先輩某もまた、この夜の現場のメンバーで。
 事故の詳細は彼に教えられた。
 現場を検証した警察の見解のなかにも、相手かた原チャのスピードの出しすぎという言葉があったという。
 原チャがその制限速度30km/hを守っていたならば、到底そうはならない事後状況だったという。
 となれば、想像するに原チャは車間距離もほとんどとっていなかったに違いない。
 けれども、法律的には2トン車、つまり我が後輩側に落ち度あり、となるそうだ。


 かける言葉が無い。
 ただ自分は、いつもの現場での自分と変わらぬようにしていた。
 元気でいようと努めた。
 そんな振る舞いが「他人事」で、嫌味になるのかどうかはわからない。


 別れ際、
「ちゃんと食べて、ちゃんと寝てね」
 とだけ声をかけておく。




 04時半終了。
 この日は自転車で出動。
 多摩川。
 サイクリングコースの星を見ながら帰る。







 ☾☀闇生★☽