追記する。
無個性という個性を持つ主人公デクは、この際、戦闘不能なってしまってもいいとすら思う。
そこから彼の本領発揮となるに違いないと。
前の記事でNarutoと比較したが、あの漫画にも忍術をつかえない「努力の天才」なるロック・リーが登場した。
体術のみで戦う彼は、その激闘がたたって一生戦えない体になってしまう。
んが、その後の彼の人生的転換は漫画的にはいまひとつだった。
お決まりの血統主義のまえにかすんでしまった。
デクは、いまのところ自身の肉体の限界をこえるという無理をして(リミッターを外し、火事場の馬鹿力としての無理をして)急場をしのいでいる。
まさにロック・リーだ。
戦闘を終えたかれは常に満身創痍。
なのでむしろ、そこを乗り越えるのではなく、戦闘員以外のヒーローという存在に目覚めることが彼の成長になるのではないだろうかと。
前の記事から繰り返すが、黒田官兵衛が剣の達人である必要はない。
そして、剣の達人が何人集まっても、チームや統制のとれた軍団にはなれない。
軍師は、ひとりぼっちでは何もできず。
軍団は、統率者なければただの集団にすぎない。
ほら、そこで少年誌の好きな『仲間』という概念が活きるわけであり。
僕アカの世界に欠けているのは真ん中にたって全体を見渡す存在。
つまりリーダーであり、司令塔だ。
ヒーローたちの特徴をノートにして頭に叩き込んでいる、というデクのオタク的設定がそこで活きてくるはず。
同期や師匠や先生を適材適所に配して、かけひきしていく能力。
それには人望も必用だろうし。
となれば彼のお人よしっぷりも活きる。
目指すは、輿にのって指揮をする大谷刑部のような。
つくづくと『蒼天航路』はうまかったなあと。
軍師をメインにしたエピソードにあふれてたねえ。
読みなおそうかな。
☾☀闇生★☽