詩のフリーマーケット『東京ポエケット』が江戸東京博物館で催される。
夏日のなか、両国までぶらりと出てきた。
昨夜、久しぶりに外出してクリエイティブな人に会ったせいで刺激されたのかもしれない。
いつものように休日を自室で消化してしまうのにためらいがあった。
さて実際に訪れてみると館内の『会議室』をつかった可愛らしいイベントで。
四角に並べられたテーブルの内円を来場者が回遊していくスタイルだ。
テーブルには私家版の詩集が陳列され、外円をその出品者たちが囲んでいる。
なんだか金魚すくいの金魚になったような気分になった。
肩を寄せ合ってぎっしりと居並ぶ詩人たちはみな愛想がよく。
口々に「どうぞ手に取ってごらんになってください」などと声をかけてくる。
んが、あたしゃ売り子側にかまわれるのが苦手なのだ。
見られていると文章に集中できないし。手に取った以上はなんかしらリアクションせねば芸がないのではと気をつかってしまう。
会場の一方にはステージがあって、中央にスタンドマイクがセッティングされてあった。ポエトリー・リーディングが催されるという。
時間がきたら入口を閉めて開始しようじゃないかと示し合わすスタッフの声を耳にする。
見てみたい気もするが、こっばずかしい気もする。
この狭い空間で、なおかつ締め切って、この至近距離でか。
すべったらどうすんだ、と要らぬ心配をしてしまう。
ならば扉が閉じられるそのまえに、と。
つるっと一周だけして出てきた。
どうだろう。
部屋の作り方として作家が客を囲むのではなく、客が作家を囲むようにしたほうがよくはないかと。
作家が金魚すくいになるのではなく、回転ずしの板さんになってくれたほうが居やすかったかなと。
ただ作家たちの熱気は濃かったっす。
それはもうむせかえるほどに。
その足で浅草へ。
道中、昼時にもかかわらず客のいないラーメン屋を見つけて飛び込んだ。
ネギ醤油ラーメン。
うまし。
おもいがけず当たりを引いた。
浅草寺は外国人観光客で大混雑でござったよ。
☾☀闇生★☽