アーティストが対等な立場にいられる為に問題提起致します。
QUATTRO / Littleize records 岩本 岳士
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ポイントは『態度』の問題が、商品の取り扱い拒否にすりかわるあたりにありそうですな。
なんでしょ。
要はあれか、おごる平家がどーしたこーしたというハナシなんでしょーか。
実際は、見世物小屋の時代からこういう関係は変わってないんじゃないだろーか。
ちっぽけでもヒトのナリワイを左右できる立場に長くいると、まるでそれが私個人の能力のような錯覚をおこしがちなもので。
簡単に云うと職権乱用というやつでしょう。
その権力とは、持つ人の心を狂わせる妖刀のようなものなのでしょう。
けれど、その妖刀がいつのまにかただの錆びた棒に成り果てているのを、周囲すら気付かないのか。
あるいは錆び錆びの事実から目を逸らして、裸の王様にしてしまえと。
とりあえず行けるとこまでは担いで行けやと。
昨日から今日までの惰性をかりて明日も喰っていこうぜと。
ただ、現場に居合わせたわけじゃないので強くは言えないのだが、こんなことも考えておく。
態度、について。
事態の本質ではないたかだか態度の解釈で、こじれる関係というのは、社会ではごろごろしている。
理不尽だと思う。
あたしゃしがないケービ員だし、そのまえはエロDVD屋、場末のビデオ屋にいた。
たかだかそんな経歴だが、この『態度』でこじれる現場に何度も居合わせたことがある。
というか、当事者としての経験もたくさんある。
ようするに客とのトラブルね。
自分側に非があると気付いたとき、大概において人は論点を逸らしにかかる。
その取っ掛かりとして手っ取り早いのが『態度』である。
「なんだその言い方は」
「そんな言い方しなくても」
理屈でまければ感情に奔るのだ*1。
よわっちいのだ、人は。
そしてあたしの場合、客が優位な立場であるからして、結局は頭を下げる。
ケービではもっと露骨に喰らう。
感情を害された、それつまり被害者であり正義であり、しかも俺さまはお客様であーる。
お前の上に云いつければお前の首など簡単に飛ばせるのであーる、の巻。
でね、社会的関係、つまり社交という接点が営業関係である以上は、そんな理不尽もかわしていかなきゃならんのよ。
演技だの、方便だので。
逆に言えば、たかだか態度や礼節で、人の軽重は変化するということ。
20代前半のころ、ひとりで任された店で客と喧嘩になった。
長期延滞したビデオを返しにあらわれたその会員は「無い袖は振れない」と延滞金を払わず、にもかかわらずまた別のビデオを借りて行こうとした。
売り言葉に買い言葉。
あたしも若かった。
会員はうちの社長に言いつけて、就寝中だった社長はあたしに電話を入れてきた。
会員とあたし、どちらの言い分が正しいのかということには一切触れず、社長はこう諌めたのである。
相手の低劣なレベルにつられてこちらのレベルまで下げちゃ負けだよ。
なにより野郎言葉で対応したら、その時点でアウトだぞ。
なんにせよ、
すでにCD屋に行かなくなって久しいあたしだ。
なんか遠い遠い未開の国の話を聞いているような思いにさせられました。
あたしゃアーティストでもないし、興業する側でもない。
路傍のしがないケービ員にすぎない。
んが、
そんな仕事柄大なり小なりのイベント警備についたことが何度もある。
だいたいにおいて主催者側の態度に気分を悪くさせられるもので。
ネガティヴは下からの方がよーく見えるのだろう。
ぱんつーまるみえ、なのだ。
いや、あたしらに対しては根本に「こっちゃカネ払ってんだから」的な感情も、もしくは勘定も働いているのだろうけれども。
想像をふくらませれば、
音楽のパッケージ販売業界同様に、ネットによるじり貧を強いられている出版業界にも、おこってそうなことですわな。
なんまんだぶ。
なんまんだぶ。
☾☀闇生☆☽
*1:というか、そもそも感情で動いているのか。