生まれて初めて漫画喫茶の門を叩く。
 早く終わった夜勤から翌日勤までの束の間。
 フラットスペースでまどろんだ次第。
 辛うじて足をのばせる一畳くらいのブース。
 パソコンとクッションチェア。
 どこか反省房のような。
 天井が無く、パーテーションで区切られているだけなので、そこで直立すれば、周囲のブースのなかが見えてしまうだろう。
 茶室のにじり口のような戸口をくぐり、
 おずおずと入室し、
 振り返って自分の履き物を床下に収納すれば、
 おのずと両膝をそろえることになっている。
 ほんとに茶室のようだ。
 周囲の静けさとあいまって、なんかもう「すんませ〜ん」な気分だ。
 聞こえてくるのは、かしっ、かしっ、とおかしをむさぼる咀嚼音と、ヘッドホン漏れしているゲーム音がかすかに。
 未明。ときどき、左となりのブースから女の子の咳。
 息がひゅーひゅーしたら咳。
 ひゅーひゅーして、咳。
 止まらない。
 たぶん軽く喘息をもっている。
 しばらくして右方向。堪え切れずに洩れた笑い声。
 だはっ。
 女。
 トイレへ用足しにでると、果たして、両隣りのドア下に女物の履物が。
 けっこう居るのですな〜。
 満喫で夜を明かす女性たちが。
 日曜から月曜にかけてですぞ。
 ううむ。
 とはいえ闇生、見事に挟まれてしまったぞと。
 でんぐりがえって女にならなあしゃーないなと。





 ☾☀闇生☆☽