現場上がりにクリームパンを、いただく。
あまりにおいしいので、とあるパン屋にわざわざ並んで買ってきたという。
一日に限定数しか作らず、
てか作れず、
閉店を待たずしてすぐに売り切れてしまうといふ逸品。
彼の言葉を借りれば「感動的なおいしさ」とのことだ。
察するに、その感動を現場仲間たちと分かち合いたかったのだろう。
確かにうまいし、
もっちりとボリュームもあるし、
その心遣いはありがたい。
んが、いかんせんこちらは味音痴ときている。
美味い物を食わずに年ばかり食ってきた。
味覚を発達させないままに、いる。
何を食っても、ただただフツーに「うまい」のだった。
それでも言葉を模索し、選んで、苦し紛れに吐いた言葉がこれだ。
「シュークリームのようですね」
言うに事欠いて、クリームパンのうまさをたとえるのに同じパン屋系のを出してどーするよ。
だったらシュークリームの方がよかったのかという話ではないか。
相手にとって手ごたえのあるリアクションではなかったのに違いない。
彼は言葉を詰まらせたのであった。
うまさに感動しないことを申し訳なく思う、夜勤明けの甲州街道。
カーラジオを通じて夜を統べていくFMの音楽だけが、救いでございました。
世の夜勤者たちに、
おつかれ。
☾☀闇生☆☽