現場にて、
 現物をまえにして協力会社、担当職員、お役所などを交えて打ち合わせ。


 自分の考えしか頭の中に絵を作れないお方が居て。
 つまり他人の話を絵にできないお方。絵にしようとしない。


 ↓


 必然的に『自分の意見のみが正しい』となり、話も最後まで聞かず、


 ↓


 よって仕切りたがる。
 そのくせ他者の話が見えていないから論点の整理ができず、


 ↓


 紆余曲折の果てにせっかくまとめた筈が、
「それってさっきあなたに否定された私の意見ですよね」
 と振り出しに戻されると。
 他者の話がまるで入っていないから。そうなっちゃうのね。


 『できる事』を決めて行くはずのミーティングが『出来ないこと』の確認に終始する仕切り屋のために、大混雑に陥ってしまう。
 それも繰り返し繰り返し同じことを嘆き、それで時間を費やす。
 不明な点があるならそこを担当する職員にひと言確かめればいいだけの事案も、「だろう」「かも」「おそらく」のままに話を進めるから埒が明かない。
 曰く、以前はこうだった。の反復だ。
 こっちゃ門外漢だが、話が袋小路に陥っているのはわかるよ。
 ガードマンに聞けばわかるような瑣末なことも、そもそもガードマン(他者)が見えてないから(挨拶は一切かえされず)、無駄な手間をかけている。
 車を駐車してよい場所なり、所長の在不在なり、一番近いトイレなり、自販機なり。聞けよ。
 ひとりで喋りつづけて、ひとりでひっかきまわしている。 
 うんざりだ。
 進まない。
 
 

 追伸。
 そうだ司馬遼太郎がどこかに書いていた。
 他者の言葉をイメージする能力を、頭の中の鏡にたとえて。
 それを曇らせたままでいる人と、常にぴかぴかに磨いているひととでは、伝達の精度に著しい誤差が出る云々。
 あるとき贈り物をしたい旨、知人から連絡があったと。有り余るほど間に合っている品のためお断りしようとその理由を噛んでふくむように伝えた。
 了解も得た。
 すると彼から後日、その品が大量に届けられたという。





 気分を変えて、
 HUNTER×HUNTER再読メモ。



●パームがとらえられ、繭状態にされる過程がどーにもわからんのよ。
 この時点で女王はすでに死んでいるでしょ?。
 よって、女王に食べられて生まれ直したわけではないよね。


 そもそも蟻たちは、誰から産まれてくるのか。
 女王はひとりぼっちでこの世界に流れ着いた。
 18巻。184ページで兵たちの誕生の様子が初めて描かれる。
 天井から繭の袋のようなものがたくさん吊りさげられていて、そこから彼らは産まれ落ちる。
 女王が産みつけた卵のようなものかと思っていたが、19巻188話で誕生間近の『王直属の三戦士』の繭状態をみると、どうやら違うようで。
 天井に張り付いた蟻が孕んでいるのである。
 あの身重の蟻たちはなんだろう。
 ひとりで流れ着いた女王は、まずあの代理母たちを産んだのか。
 いや違う。
 きっと卵自体が、ああいう形状なのだ。
 代理母付き、というか。
 保育係付き、というか。
 生きる卵殻といおうか。
 つまり兵隊蟻たちはこの卵で産み、王(世継ぎ)は自らの胎を痛めて産むという産み分けができると。
 女王のお尻の形状は、その産卵用の器官なのだろう。


 しかし、わからん。
 女王の死後、宮殿の庭園の木に産みつけられた大量の繭たちは、この代理母式ではないようで。
 24巻、潜入したノヴがその繭を見上げて次のようにモノローグする。


「これは選別された人間の繭」


 つまり蟻から産まれたのではない。
 ゴンに殴られたラモットが念に目覚めるまで数日間闘病するが、要はあの期間を安静に守る保育器のようなものなのだろうか。
 では、パームはどうなのか。
 とらえられたパームは、繭の中の人となり、生まれ変わる。
 つまり選別法で作り変えられた、ということだ。
 もともと能力を持っていたのにもかかわらず、更なる能力の向上というか強化が進んでいる。
 選別法とは、ウイングがゴンたちの精孔を無理やりに開いたあのやり方のようなものだと思っていた。
 ラモットがゴンのジャジャンケンを喰らう、というがその発端で。
 それは精孔がいまだ開いていないものにのみ作用するのだと思っていた。
 でないとネテロ戦で王は、百式をくらえばくらううほどに爆発的に強化されてしまうことになる。
 ピトーにしろ。
 プフにしろ、そうだろう。
 ならば、蟻化したパームが強化されているのは、人間だったパームが「念能力の使い方を間違っていた」から?
 精孔が開いていない人や、開いていても誤った使い方をしているのを、その人に最もふさわしい力として開眼させるのが、選別法?
 王や護衛軍はそもそも自身の念を最大限に「乗りこなしていた」?


 にしても繭化は誰が?
 ユピーが選別し、
 それに耐えた者をピトーが治癒し、
 プフが能力を授けて(改造して)繭にする、といったところか。



 ↑女王の死後の兵士生産、解決
 28巻85ページ。
 1号(パーム)の寝返りをくらったプフ。
 兵士には記憶も感情も不要とさとって、ならばピトーの能力を借りずに済むと判断。


「私一人でも」


 兵士を作れると。
 やはりプフが兵士を作っていたのね。
 再読してみてやっとわかったわ。
 しかしまあ、種の保存的には、どうなんだろう。
 女王の死をもって新たな蟻の『出産』は途絶えたということなのか?
 あとはバージョンアップでやりくりしていくつもりなのか?
 蟻に恋愛の概念があるかは不明だが、仮に討伐がなければ、コムギ(異種)と交配したのか?
 やだよぉ、コムギの胎をやぶって世継ぎが誕生だなんて。
 まあ、その意味でも、禁断の純愛を感じさせますな。
 したいのに、しちゃいけないと。



●27巻93ページ。
 助ければ地下倉庫のお宝をやる、とビゼフに約束されたヒナ。
 おーたっから♡ おーたっから♡
 と喜ぶヒナの帽子の顔が笑っている。
 やはりあの帽子、何らかの意思をもつ生き物であるようだ。
 しかもヒナの喜怒哀楽にリンクしているらしい。
 除念に関係する念獣だろか?



●28巻。
 ネテロVSメルエム戦。
 王の戦闘力は生まれつきのものだろうけれど、戦術や洞察力といった読みは、コムギに育てられたようなものでしょう。
 そこにもひとつの皮肉があるのですな。
 負ければだの穀潰しでゴミ、という修羅場で鍛えられてきたコムギの能力は、いわば人類側からの拒絶が生んだ力で。
 それがキメラアントの王メルエムを通し、人類代表として闘うネテロを苦しめていく。
 コムギは自覚していないだろうけれど、はからずも復讐の態を成しているとも考えられるのではないでしょーか?



●今週のHUNTER。
 ゴンが帰郷するが、やっぱノウコは描かれず。
 ゴンが旅立ってからはクジラ島で唯一の子供、ノウコ。
 何やってんでしょうか。
 ゴンでさえ少年マニアの旅人相手にデートなんか付き合ったりしてたっていうけれど。
 じゃあノウコは……。
 

 カキンの変態王子
 やっぱこういうところなんだよね、うまいのは。
 パワーインフレが危ぶまれるほど戦いがでかくなってしまった王vsネテロ戦のあとにも、こういう形で刺激してくる。
 アルカの恐さも、蟻編の強さの尺度には無かったものだ。
 初期の北野映画が「暴力的だ」と批判されて、武はダイハード2の方が爆破だの墜落だのとよっぽどたくさんの人を殺しているのに、と返していた。それを暴力的だとは批判しないくせに、と。
 多くが武の描く暴力には痛みを感じ、ハリウッドのには痛快感をおぼえるだろう。
 どちらが優れているという視点は、たかだか個人の好みによる。
 けれど、強さにも多種多様な種類があるという感覚が無ければ、対峙する作品より先に読者の方がインフレを起こしてしまうはずだ。
 そう。
 たとえば飯の良し悪しの尺度を辛さだけにしてしまうと、殺風景でしょ?
 その先辛さが何倍、何十倍になろうが。延々とその延長線上の風景が続くばかり。




 クラピカが絡むとサスペンス要素が増すので、いいコントラストになっていると思う。
 王子のくだりで、村上龍の短編『ペンライト』を連想す。
 たしか『トパーズ』に収録されていたと思う。

 
 
 



 ☾☀闇生☆☽