突然の血尿で検査入院を強いられた現場の常駐警備員が、休養を短めに切り上げて復帰した。
 現場の誰もが彼の血色の悪さ、萎んだように小さくなった相貌に、胸を痛めて。あえて本人のまえではそれに触れないようにしていた。
 その日、現場に出られなかった所長も気に掛けていたらしく、就労後、部下に彼の様子を問うた。
 するとその社員。


「前と変わらないです。むしろパワーアップした感じで。アハハ」


 嗚呼、と。
 自殺した人についてよく、


「悩みがあるようには見えなかった」
「いつもと変わらなかった」


 という近しい人の証言を耳にする。
 ひょっとするとその社員のように、他者への興味がズ抜けて薄〜い人たちの声なのかもしれないと、ふと思った。 














 ☾☀闇生☆☽