日がな一日片交の現場。
歩行者が車道を横断するときに誘導してくれないとのクレームをいただく。
すんません。
されど、そこに横断歩道はなく。
よって警備員としては、車を止めて横断者を誘導する義務もなければ、
権利も無いのだ。
そんな誘導はやっちゃいかん行為なのよ。そもそも。
仮にそれを誘導してしまったとすれば、法的なおとがめばかりか、悪くすれば会社が営業停止になってしまうはめに。
警備員は、横断歩道のない車道を横断する無謀な人までもを誘導するものと解釈されてはかなわんのよ。
そこまで面倒みきれないし。
それが慣例化して、横断を警護して当然とみられてもかなわんし。
そもそも現場として、そこで工事がはじまる以前から、自己責任で横断していたのではなかったの?
工事が終了して、警備員が撤収したらどうするのだろうか。彼らは。
曰く、
「ここはお年寄りが多いので、横断歩道まであるくのが大変なんです」
すまん。
つかのまの面倒より、命のほうが大切でしょ。
そこが問題なんでしょって。
それで無謀横断者の事故が絶えないんでしょって。
我々にできるのは、せいぜい警備員としてではなく、いちニンゲンとして「車が来てます。あぶないですよ」と声をかけることくらいなのだが。
駆けだすように横断するからね。その人たちは。
たとえば走り始めたバスの目前を。
バックしようとしているダンプの後ろを。
誤解している人が多いのだが、
一応言っておく。
警察がしているのは『交通整理』。
ガードマンのは『交通誘導』。
整理には絶対的な権力があり。
それあってこそだ。
他方、誘導は、あくまでお願いね。
だから、
「あたし横断するから。車止めといて」
なんて捨て台詞で左右の確認もせずにわたり始めるのは、やめてね。
権力無いから、うちら。
しっかしかまあ、その憤怒は烈火のごとしでございました。
にしても、この手のクレームをする人の傾向ってのは、偏りがあるなあ。
あくまであたし個人の実感だけど。年齢、性別的にね。傾向があります。はい。
要は、我々の生活の利便性を何一つかえずに、工事をすすめよということ。
節制も運動も、なにひとつせずに、ダイエットさせてみろと。
怒りは人を盲目にさせる。
どうか、ご安全に。
☾☀闇生☆☽