壁の言の葉

unlucky hero your key



 ヒーローも大変である。
 それはそうと、
 ゴールデンウィークは路上に立ちっぱなしなのであった。
 いうまでもなく連日の夏日なので、制服のなかはぐっちょぐちょさ。
 闇生汁をしとどにしたたらせて、誠心誠意、任務にあたらせていただいたのさ。
 ひょっとすれば、
 あなたを誘導したケーピ員が、このあたしだったかもしれない。
 ヘルメットのアゴ紐のあとが白く焼けのこるのだけは御免こうむりたいので、日焼け止めを塗ったくってはおいたのだが。
 はたして、どうなのか。
 そのせいでアゴ紐が、オイリー。
 でろでろになってしまった。
 

 ところで、
 つねに現場まで自転車で一時間はかけるあたくしだ。
 んが、
 それを言うと、諸先輩がたの反応は大概おなじ。
 驚嘆される。
 やはり、
 勤め出したころ、あたしに自転車通勤をすすめた先輩が、猛者だったのだ。
 なんせ総白髪の先輩からは、同情されるありさまで。
「いくら仕事がないからって、ねえ」
 いや、
 でも、
 嫌いじゃないっすよ。
 自転車。
 音楽も聴けるし。
 いろんな真新しい風景に出くわすしさ。


 来週は久しぶりに休日をいただく予定。
 







 ☾☀闇生☆☽