全身の筋肉痛に悶えつつ、エロ屋のほうで労働にいそしんでいる闇生である。
 昨日、カウンターでひとり、通販の手続きをしているさなかのこと。
 唐突に洟ジュースがしとどにあふれ、それに加えてくしゃみがとめどもなく。
 あれ? 
 風邪?
 てな具合になりもうした。
 いや、単なる鼻炎なのかもしれないと、そうも思ったが、やたらに寒い。
 夕方にカレー南蛮を掻きこんではみたものの、焼け石に水と言おうか、どうしようか。
 ぽたぽたぽたぽたと、気を許すととたんにジュースが床へ落ちる。
 なんとだらしのない大人か。
 急きょ、店に置きっぱなしにしていた半そでシャツを密かに中に着込んでみたが、やはり寒い。
 やっぱやっちゃったかもしれぬぞ。
 数日、軽い頭痛があったのだが、それはケービ士という慣れない労働の疲れだろうと、うっちゃっておいた。
 けど、
 あれは前触れでもあったのだろう。


 そんな状態で年上の同僚とYMOの話題に。
 彼は代表曲ライディーンでそれを知って、それで終わっている人なので、BGMという革命に付いてこれなかったよくあるタイプ。
 だもんで、いまだに人民服のYMOを彼らに求める。
 変わり続けることをモットーとした彼らに、よりによって懐メロを強いる。
 それも好き好きなのだろうが、その凍てついた価値観に、洟ジュースでふやけた脳みそでもって、こともあろうかまっとうに議論してしまったわい。
 愚か。
 そんなとこで頑張っちゃってどうすんだと。
 で、黒澤明はモノクロ時代だ、ツェッペリンは最初の三枚だ、ビートルズリボルバー以降だ、女は二十代までだ、小説は池波正太郎だけだ…。
 まあいいですけど、
 ぜんぜん否定しませんけど、
 付き合いが長いからさ、
 ちっとも広がらないその見方は、一貫しているといおうか、頭が固いと言おうか。
 すくなくとも洟ジュースで満たされた闇生の脳では、疲れてしまうのだよ。
 またそれかと。
 わかったわかったと。
 それはそれとして、否定しなくてもいいから、その外側もたまには語ろうよ。
 ねえ。


 あ。
 出勤しなきゃ。
 尻切れトンボで、すまぬ。






 ☾☀闇生☆☽