高中正義が、自身のオフィシャルプログで加藤和彦への追悼演奏をしている。
 曲はミカバンドの『黒船』から「さよなら」。
 本人によるyoutubeへの投稿なので、あまりに生々しい。


 http://www.takanaka.com/blog/


 闇生は、
 加藤和彦というと、「あの素晴らしい〜」でも「帰ってきた〜」でもなく、真っ先にこの曲を思い出す。
 だからここ数日はこの歌声が繰り返し頭のなかで鳴っていたわけで。
 そこへきてこの渾身の追悼演奏に出くわしたわけでもあり。
 して、なによりもその高中らしさに、やられた。


 木村カエラをヴォーカルに迎えての、ミカバンドの再結成。
 いわゆるミカエラバンド。
 そのライヴの模様は収録され、のちに劇場公開にもなっていて。  
 DVD化にあたっての特典として、加藤所有のスタジオで行われたレコーディング合宿のようすが付いている。
 本編は曲のイントロ部分がカットされていたりと、ライヴフィルムとして不満が大きく残るデキだ。
 が、
 このメイキングはなんともいい感じなのね。
 メンバーが歌入れなどしているあいだに、加藤自ら腕をふるって夕食の支度をしていたり。
 高中がヒマを持て余してマンドリン(?)を引きながら、散歩をしていたり。
 幸宏がアイディアを持ち出すと、加藤が「出たあ。エレクトロニカ・ウイルスが」なんてやってる。
 あの年齢で、あんな風に付き合える友がいるというのは、やはり素敵だ。
 して、そんな大人の素敵を身をもって提示してきたのが、彼であり。
 となれば残された友。
 なかでも、そんな彼をして生涯の親友とまで言わしめた幸宏の今が、気になってしまう。


 かつて彼はj-waveに番組を持っていて。
 以前の職場では毎週欠かさず聴いていたものである。
 若さゆえに青かった闇生は、そんな彼の醸し出すおしゃれなライフスタイルに、多少は「けっ」と、すねつつ耳を傾けたものだった。
 あの飄々と浮世離れした匂いと、豊かな知性は、当時の伊丹十三にも共通していたもので。
 そうだからこそ、二人の幕の引き方に、まさかという驚きが大きいわけで。
 




 曲もそうだが、あの声の存在感は、貴重だよなあ。








 ☾☀闇生☆☽


 敬称略。